透明つばのある3WAYUVカット帽子 エポカル 制作秘話
透明なのに、UVカット率99.6%以上。
クリアつば3WAY UVカット帽子
開発秘話
理研インキュベーションプラザでの15ヶ月にわたる素材探しの記録
こんにちは、エポカル プロデューサー兼デザイナーの松成です。
今日は、私たちのロングセラー商品「クリアつば3WAY UVカット帽子」が生まれるまでの、少し長い開発の旅についてお話しさせてください。
この帽子には、一見すると「なぜ透明なのにUVカットできるの?」と驚かれる特徴があります。透明なビニールのつばが、じつはUVカット率99.6%以上という、布に匹敵する遮蔽性能を持っているのです。この素材を見つけるまでに、理研インキュベーションプラザに入居して1年半=15ヶ月かかりました。
すべての始まりは、XP(色素性乾皮症)のお子さんたちのために
エポカルブランドは、UV防護服の開発を通じて、色素性乾皮症(Xeroderma Pigmentosum:XP)という難病のお子さんたちや保護者の方々と長くお付き合いしてきました。
XPは、紫外線によってDNAが損傷した際の修復機能が先天的に欠損している疾患で、わずかな紫外線でも重篤な皮膚症状を引き起こす可能性があります。患者さんは日光を完全に避けながら生活しなければならず、外出時には全身を覆うUV防護服が必要です。
帽子の前面には「クリアなフィルム」が欠かせません。視界を確保しながら、顔に当たる紫外線をシャットアウトするためです。しかし、保護者の方々が手作りしてくださっていたフィルムには、大きな悩みがありました。
「使うほどに折れて、クリアファイルのように白い折り傷がついてしまって…視野が悪くなるんです。なんとかしてほしいんですが」
— XP患者のお子さんをお持ちの保護者の方より
この言葉が、15ヶ月に及ぶ素材探しのスタートでした。
硬いシートは折れると白く傷になる。でも、柔らかくしすぎると今度はUVカット性能が落ちてしまう——。そのジレンマを乗り越える素材を、私たちは探し続けました。
素材に課した「3つの絶対条件」
素材を選ぶにあたって、妥協できない条件を3つ設けました。
理研インキュベーションプラザ入居と、15ヶ月の素材探し
理化学研究所の敷地内に位置する理研インキュベーションプラザ(和光市)に入居し、紫外線測定器を用いた素材の自社検査と研究開発を並行して進めました。同施設では現在も素材の品質管理と製品研究を継続しています。
条件に近い製品を複数のメーカーから収集しました。透明で柔らかいシートは存在しました。しかし、サンプルを開けた瞬間——強烈なビニール臭。顔の前に持ってくることすら難しい代物でした。
様々なメーカーを当たり続け、最後に行き着いたのも、やはりビニール臭のある素材でした。ここで諦めるか、思い切って試すか。「臭いよりも、UVカット効果!」と腹を括り、1反(ひとたん)まとめて購入してみることにしました。
届いたロールを広げてみると、サンプル時に感じたビニール臭がない。原反(げんたん)の状態ではサンプル切れ端と揮発の条件が異なるのか、使用上まったく問題のないレベルでした。そして、カケンテストセンターでの検査結果は——UV遮蔽率99.6%。
2つの厳選素材が、この帽子をつくっている
完成した「クリアつば3WAY UVカット帽子」には、目的の違う2つの素材が使われています。
- UV遮蔽率99.9%以上の完全遮光素材——柔らかく、適度な張りがあり、薄いのに確実に肌を守る。裏に3重構造のシートが貼られており、あまりの薄さにどこが3層か分からないほどです。
- 撥水加工——耐水圧20,000mm。スキーウエアの基準(一般的に10,000mm)を大きく上回る防水性で、雨の日でも安心して使えます。
- 花粉・ほこりが付きにくい——花粉症の季節にも嬉しい機能。

- UV遮蔽率99.6%の軟質塩化ビニール——透明なのに、布と遜色ないUVカット性能。同じ素材がエポカルのUV防護服のフェイスガードにも使われています。
- 折り傷がつきにくい柔軟性——クリアファイルのような硬さではなく、しなやかに曲がる素材のため、折り跡による白濁が起きにくく、長期間クリアな視界を保てます。
- 広い視野——前つば約14.5〜15cm(56〜58cm サイズ)の大きなつばながら、透明なので視界を遮りません。
「3WAY」とは——1枚で、3つのシーンに対応
この帽子の名前にある「3WAY」は、つばの角度や使い方を変えることで、異なるシーンに対応できるエポカルオリジナルデザインです。強風時でも、晴れの日でも、雨の日でも——1枚で対応できます。
こんな方におすすめです
お手入れ・保管のポイント
クリアビニール部分は、洗剤による劣化・白濁を起こす恐れがあるため、水拭きのみでお手入れください。布部分(汗取りテープなど)は、ぬるま湯を絞ったタオルで拭くか、中性洗剤を薄めたスポンジで叩き洗いしてください。
保管の際は、フィルムに折り目がつかないよう広げた状態で保管することが重要です。折り目がつくと視界が悪くなる原因になります。アイロン・タンブル乾燥・ドライクリーニングはお避けください。







